「集中力」を引き出す22の行動習慣

やらなければとわかっていても、だらだら、ぐずぐず、やる気が出ない。
こんなことではいけないとやり始めても、すぐに飽きてしまって続かない。

でも集中力がないのは、性格の問題ではなく、集中する「コツ」を知らないだけ。
ぐうたらな自分にサヨナラし、てきぱき行動する「デキ女」に変身する方法があるのです。

STEP1=集中できる環境をつくる。ライバル行動を封じ込めよう

「誰でも集中力はあるのですよ。ただそれが発揮できないだけ」というのは行動習慣コンサルタントの冨山真由先生。

自分がこうしようと思っていても、その行動がとれないのは、あるいは長く続かないのは、行動科学でいう「ライバル行動」のほうを選んでしまうから。

例えば、掃除をしようと思っても、テレビを見続けてしまったりという、ライバル行動が邪魔をするわけ。

「こうしようと決めたら、その作業に必要なもの以外はできるだけ目に入らないようにします。特にスマホやテレビのリモコンは隠してしまい、気が散らないような環境設定を行うことで、集中力は変わってきます」(冨山先生)

 お菓子なども目につかない棚の上のほうに隠します。
こうして、これなら集中できるという環境を整えます。

 子どもは目に入ったものにすぐに興味を奪われて、気持ちがあっちに行ったりこっちに行ったりしますが、主婦の目線はちょっと子どもに似ていて、とても「気が多い」のだそう。

「だからこそ、集中の妨げになりそうなものを排除するのです」(冨山先生)

そうやって、準備が整ったら脳の集中スイッチをONにします。これだけで、いつもよりもずっと家事がはかどるはず。

 

<<環境づくりのポイント>>

【1】スマホは引き出しへ。リモコンの位置も変える

 前述の通り、作業に熱中するには、必要なもの以外は目の届くところに置かないようにする。
「今」「目の前」の「やらねばならないこと」だけに向き合うのが集中するコツ。

【2】まわりを片づけて、徐々に気持ちを高める

 作業に向かったとたんに一気に集中しても、実は長続きしないのです。
交感神経を活発にして、アドレナリンを出しまくってガンガン頑張ると、脳はすぐに疲れてしまう。
集中したいときこそ、副交感神経を優位にして、ゆるゆると始めましょう。机の上など片づけながら徐々に気持ちを集中させると、すぐにイヤにならずに長続きします。

【3】集中したいときは「よし!」と声をかける

 このひと言で脳は「さあ、やるんだ」と思い込み集中のスイッチがONに。
脳って案外、ノリがいいのです。始める前に「よし!」、作業がのってきたら「よし!」、もうちょっと頑張るときにも「よし!」。
ガッツポーズしながら繰り返すことで、脳をその気にさせましょう。

【4】集中できる自分だけの場所を決めておく

 資格を取るために勉強しようとか、ちょっと難しい書類に目を通そうというときは、場所を変える。
くつろいでいたリビングやキッチンとは違う場所に移動して、強制的に気持ちの切り替えを行うこと。
いつもの自分のイスではなく、夫が座っているイスへ「ちょい移動」でもOK。集中する場所を決めましょう。

【5】行動開始の時間を決めてアラームで動く

 さして見たくもないのにテレビの前から動けないってことあるのでは。
職場では「〇〇さん、これをして」などと指示が出ますが、主婦は動かなくても誰からも文句を言われず、自由気まま。
そこでキッチンタイマーを使って、「洗濯の時間だよ」「掃除をしよう」とピッピッの音を動くきっかけに。

【6】次の予定を入れて否応なくやり遂げる

 友達との食事やお茶会など、できれば楽しい予定がいいですね。
何時の映画を見に行くというのもいい。
こうして何が何でも終わらせなければならない状況をつくってしまう。
そのときは必ず時間を守ること。

 

 

STEP2=15分、集中できればOK

 人はどのくらいの時間、集中していられるのでしょうか。
大学の授業は1コマが90分、職場では労働時間が8時間。
忙しい忙しいと働き続けている人は、8時間も集中して仕事をしているのでしょうか。

「驚かないでくださいね。人が集中できるのは15分と言われています。
脳はとても疲れやすい器官で、ひとつの作業を長くは続けられないんです」(冨山先生)

 上手に脳を働かせるには、15分間集中したら、3分のインターバルで休憩し、また15分集中するのが効率的なのです。

 例えば脳を働かせて、集中して物事をやり遂げると、達成感から脳はプラスのエネルギーを生み出し、人間そのものを若々しく元気にします。
ところが集中できずに、ぐずぐずしていると、自分はダメな人間だと思ってしまいがちで、気持ちもふさぎ込み、女子力だって低下します。

 脳の特徴をもうひとつ。

先ほど、スマホなどが目に入ることで、やる気がそがれてしまうから、まずは環境設定が大事であるという話をしました。
そうやって作業と関係のないものは目につかないようにしていても、集中するのに疲れてきた脳は「ストレス回避行動」をとるようになります。
机の周辺が気になりだしたり、床の汚れが気になりだしたり。

パソコン作業中なら、ついヤフーニュースを見てしまったり……。

 ここで、そっちに引き寄せられてしまったら、集中は完全に途切れてしまいます。気が散りそうになったときの対処法もここで紹介します。

<<やり遂げるポイント>>

【7】15分集中したら、また15分を繰り返す

 前述の通り、人が集中できるのは15分。
まずは15分だけ、余計なことは考えずに続けてみましょう。
それができたら、また15分。

こうやって15分区切りで繰り返しているうちに、いつの間にか「集中できる人」に。
15分が無理なら、5分でもいいから集中スイッチを入れること。

【8】気分がのらないときは机をコン、コン、コン

 やらなくちゃあと思っていても、気分がのらないのは雑念に邪魔されているから。
コン、コン、コンと机を叩き、その音を聞くことで雑念に支配されていた意識を、今やるべきことに戻します。

【9】始める前に雑念を消す首のトレーニング

「上」と思ったら上を向き、「右」と思ったら右を向き、上下左右で3回続けます。
なるべく速く、脳の指令どおりに頭を動かし、集中を邪魔する雑念を消すのです。
気持ちではなく、行動で脳を動かすのです。

【10】頭を使う作業と身体を使うルーティン作業を交互に行う

 イヤになりながら、ぐずぐずとやっても効率は悪くなるばかり。
頭を使う作業に飽きたら、身体を動かすルーティン作業に切り替える。

そしてルーティン作業に飽きたら、頭を使う作業を行う。
これを繰り返すと効率よく仕事をこなすことができます。

【11】イヤになってきたら、自分の手を見つめる

 飽きてきたら、とりあえず自分の手を3秒間見つめてみて。
これで自分の意識を自分でコントロールでき、散漫になりかかっていた意識が自分に戻ってきます。

【12】やり遂げたら、自分へのご褒美を

 何かをやり終え、達成感とともに飲むビールは最高です。
美味しい紅茶と好きなケーキを食べたり、ゆっくりとパックをして女に磨きをかけるのでもいいでしょう。
脳はご褒美を欲しがる臓器といわれ、「集中して達成すればいいことがある」と脳にわからせてあげると、勝手に集中してくれます。

【13】「やろうと決めたのは自分」ということを思い出す

 やりたくなければやらなくてもいいのです。やろうと決めたのはあなただから、「めんどくさいな」と思ったら、やることはありません。でも、よくよく考えてみて。やろうと思ったのは、何か自分なりの理由があるはず。「何のためにやるのか」を思い出し、自分の目的が見えてくれば、脳は集中してやろうという方向に向かってくれますよ。

 

STEP3=今日やることを書き出して3つ選ぶ

「あれも、これもとすべてのことをやろうと思うから、どうしていいか途方に暮れてしまうのです。今日やることを3つだけ選びましょう」と冨山先生。決めたらその日やること以外は、考えない。「今日やらなくてもいいけど、気になっていることは、ノートに書いて忘れてしまいましょう」。こうすれば、今やることに安心して集中できる。そして毎日ノートを確認しながらやることを決めていけば、抜け落ちもなくなります。

<<メリハリをつけるポイント>>

【14】事前に細かく決める

 今日やることを3つ選んだら、さらにひとつずつの小さな行動に分けること。例えば、「お風呂の掃除をする」と決めたら、さらに細分化して、「浴槽以外に風呂桶も洗う」「排水溝も掃除する」「蛇口も磨く」というように、より具体的に決めていくのです。家事に限らず、仕事でも同じこと。やるべきことを細分化するのを「ピンポイント行動」といい、そこに集中してクリアしていけば、確実に片づきます。

【15】途中で変更OK、やめたっていい

 最初からパーフェクトにやり遂げようとすれば「やれなかったら」「費やした時間が無駄になってしまったら」と二の足を踏んで行動できなくなってしまいます。何事も途中で変更OKだし、「やっぱり無理」とわかったら、やる方向を変えてもやめてしまってもいい。気楽に考えて始めることも大事です。

【16】集中する時間帯を決める

 集中しやすい時間は人により違う。自分が集中しやすい時間帯に、今日行ういちばん重要な仕事を割り当てること。集中する時間を決めて習慣化することで、その時間になると自然と集中のスイッチが入るようになりますよ。

【17】決めた時間に散歩をする

 だらだらしているうちに、1日が終わってしまったことありませんか。子育ても終わり、特にやることがないという主婦たちに、こんな傾向が多いようです。買い物がてらに散歩の時間を作りましょう。外に出るとなると、その前にやってしまうこと、帰ってからやることなど生活にメリハリがつきます。

【18】終了30分前にアラーム設定

 だらだらグセを直すには、終了予定時間の30分前を目指して作業を。「ちょっとくらい遅れたっていい」と思っていると30分、1時間とどんどん先送りになってしまうのです。アラームに勝つくらいの気持ちで行動しましょう。

STEP4=本番で失敗しないために

 パートの面接、会合で意見を発表するといった、ここ一番の緊張シーンはスマートに乗り切りたいもの。ところが「人間はネガティブな気持ちのほうに強く影響を受けやすく、なかなか本来の力を発揮できません」と冨山先生。ここぞというときアガってしまって失敗したとしても、あなたが悪いのではなく当たり前のこと。もし不安が先行しそうになったら、「私ならできる」と強く思うことで、脳ができる方向に動きだします。

<<ここぞというときに集中するポイント>>

【19】本番に臨むときは鏡の前で笑顔になる

 緊張すると顔はこわばり声も出にくくなります。そんな自分に気づくと、脳はさらに緊張を高めて悪循環に。そんなときこそ無理してでも、笑顔になる。鏡に向かって、口角を上げて笑い顔になれば、たとえ偽物のつくり笑いでも、脳は楽しいんだと思い込んで緊張を解きます。

【20】視覚からリラックスを呼び込む

「緊張したらどうしよう」「アガったらどうしよう」と考えていると、脳はますます緊張し、混乱します。脳で考えるのではなく、可愛い子どもやペットの写真など、視覚によって、気持ちを落ち着かせリラックスするほうが効果的。

【21】身体の準備も自信につながります

「明日は頑張ろう」という日の夜は、お肌のお手入れも怠らないで。美容液をたっぷり塗ってパックなどをするのもいい。本番に向けて、自分の身体も整える。女性は外見が気持ちを左右するので、きれいでいれば自信がわいて本番でもしっかりと集中できるのだから。

【22】「私はできる」とエールを送る

 脳は考えたことを実現する方向に動きます。「できないかも」と思えば本当にできないし「私にはできる」と思えば本当にできる。だから大事な仕事や発表会、会合などに向かうときにマイナスな考えを抱けば、それだけで自分の足を引っ張ることに。「自分はできる」と自分自身にエールを送ろう。