なかなか眠れない人へ——音と光で眠りを誘う

「夜なかなか眠気がこない」「眠りが浅い」などの悩みを抱えている人は、音と光を活用し、就寝へ向けた準備をすると、入眠しやすくなります。快眠セラピスト、睡眠環境プランナーの三橋美穂(みはし・みほ)さんにお話を聞きました。

■ゆらぎリズムでリラックス

寝る前にゆっくりしたテンポの音楽を聴くと、呼吸と音楽のリズムが同調し、心地よい眠りに誘われます。なかでも、規則性と不規則性がバランスよく調和した「1/fゆらぎ」信号を含むリラクゼーション音楽や、α波を導くゆらぎ信号が含まれるクラシックの名曲は、人に快適感や癒やし効果を与えるといわれ、呼吸がゆっくりと落ち着き、リラックスしながら眠りにつけます。

■大きな声で朗読し心と体の疲れをとる

リラクゼーション音楽を聴きながら、好きな物語や詩などを朗読すると、さらにリラックス効果が高まります。朗読するときは、姿勢を正して息をたっぷりと吸い、長く吐きながらおなかから声を出すようにすると、酸素が血流に乗って体のすみずみまで運ばれ、心身の疲れを除くことができます。また、ふだんよりも大きな声で朗読するとストレス発散にも役立ちます。

■就寝に向かって照明を暖色系にして暗くしていく

夕方以降は、室内の照明を暖色系の光に切り替えましょう。夕方になると太陽はオレンジ色になり、私たちは夕日を見ると、「そろそろ仕事も終わり、家に帰ってくつろぐ時間だ」と意識が変わり、入眠への準備を始めます。

さらに夜に近づくにつれて照度を下げていくと交感神経が鎮まり、やすらかな眠りにつくことができます。各電機メーカーから発売されている、一つの照明で色と明るさを切り替えられる、調色調光タイプのシーリングライトなどを活用すると便利です。

■スマホやパソコンのブルーライトに注意

スマホやパソコンなどの液晶画面から発せられるブルーライトは、目に負担をかけるだけではなく、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を妨げる要因になるため、就寝1 ~ 2 時間前までで使用を控えましょう。仕事などで布団に入るぎりぎりまでパソコン作業をしなくてはならない場合は、ブルーライトをカットするパソコン専用眼鏡をかけたり、液晶画面の照度をなるべく落としたりするなどして、入眠を妨げないための工夫が必要です。