睡眠負債は”週末より平日”に返すべき理由

「何時間、寝ればいいか」にとらわれてはダメ

朝、起きられないという悩みの根本的な原因は、睡眠が充分に取れていないことにあります。

睡眠の時間が足りないのか、眠りが浅いのか、その両方の可能性もあります。まずは睡眠時間の問題から考えてみましょう。

よく「睡眠時間は何時間あればよいでしょうか」という相談を受けますが、結論は「人それぞれ」です。長ければよい、短いのはよくない、というわけではありません。

初めにしてほしいのは、毎日の睡眠と生活を記録することです。これによって、生活のなかの思わぬ落とし穴を見つけたり、何時間眠ればすっきりするのかを知ることができます。記録する事項は、入眠時間、起床時間、食事内容、アルコール・カフェインの摂取度合い、今日の体調、仕事のパフォーマンス、日中のやる気はどうか、などです。

今はスマートフォンで睡眠データを記録するアプリもありますが、自分の手でアナログな睡眠データをためてほしいと思います。「何を改善すべきか」のポイントを逃さないためには、記入して生活を振り返ることのできる手書きがよいでしょう。

記録を続けるなかで、調子がよい睡眠のリズムが見えてきたら、「最上の生活」をしばらく続けてみましょう。目覚まし時計をかけずとも自然と目覚める時間が決まってくるでしょう。それこそが、あなたの本当に必要な睡眠時間というわけです。

週末の「寝だめ」で調整すると、リズムが乱れてしまう

とはいえ、多忙なビジネスマンにとって、必要な睡眠時間を毎日確保するのは難しいことでしょう。

このような場合、週末に「寝だめ」をして調整をしようと考える人が多いようですが、それでは確実に睡眠のリズムが乱れてしまいます。

そこで覚えていただきたいのが、平日の睡眠時間の借金、いわゆる「睡眠負債」を1週間単位で調整していくという方法です。

眠れなかった時間を1日にまとめて返すのではなく、何日かに分けて、少しずつ返すことでリズムの乱れを軌道修正しやすくなるのです。

そのためには、平日の週1日、アポイントを入れない暇な日をつくるのもよいでしょう。その日は早く帰って、ちゃんと寝る。

忙しい1週間にふと休める日が1日あるだけで、精神的にも安定します。

次に、どうすれば深く眠ることができるかを考えてみましょう。
1つの方法として、帰路の駅内ではエスカレーターではなく、階段を使うことをおすすめします。

これは体温の緩やかな落差をつくるための働きかけの一環です。

朝起きた人間の体は夕方にかけて自然と体温が高くなり、交感神経(緊張しているときに働く神経)が優位になります。

夕方以降、体温は次第に下がっていき、副交感神経(リラックスしているときに優位になる神経)が活性化します。この体温の落差が眠気を催し、スムーズな入眠に導くのです。

ほかにも日々の生活のなかで、睡眠の質を高めるための方法を挙げました。ぜひ実践してみてください。